気象データの利活用事例集(WEB版)

ID-POS分析と気象データの解析による新規顧客創出

企業・団体名

取り組み概要

過去2年間のID-POSデータから日別に365日さかもどり、その日にはじめて購入した顧客と最高気温との関係を解析し、過去365日間の相関図を作成。そこから決定係数の高い関係の商品グループを抽出し、将来の気温を予想した上で、新規顧客を最大限に獲得するマーケティング政策を検討する。

対象者

食品スーパー、ドラッグストア等の小売業、及びメーカー、卸

気象データを利用した背景・経緯

2017年6月頃、ID-POS分析と気温との関係を解析している中で、商品によっては、新規顧客と最高気温との関係が深いことが判明したため。

利用している気象データ

最高気温と最低気温でサンプル分析をした結果、最高気温の方が決定係数が高い数値が得られ、最高気温をまずは使用している。

気象情報以外で利用しているデータ

ID-POSデータでなければ得られない新規顧客の日別数値

この取り組みの効果

現在、全商品グループの解析が終了したが、季節ごとに約3割ぐらいの商品グループにおいては強い新規顧客と最高気温との関係が見られた。これはチラシの売上構成比に匹敵するので、仕組みが確立できれば、チラシと同等の効果が期待できそうである。

その他(気象データの利用にあたり工夫した点、困った点など)

現在、最高気温と最低気温を活用しているが、これ以外に前日との気温差、体感気温などを導き出し、解析するとさらに良い結果が得らえるのではないかと思う。
最高気温、最低気温以外にマーケティングに影響を与える可能性のある前日差の気温、移動平均の気温などの工夫した気温が算出されていると助かる。